丹後昔ばなし大学

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丹後昔ばなし大学基礎コースの開講にあたって

小澤先生からのメッセージ

 

 昔ばなし大学基礎コースは、1992年からの第Ⅰ期が旭川から鹿児島まで全国10ヶ所で開講されました。1995年からの第Ⅱ期が、旭川から尾道まで全国13ヶ所、第Ⅲ期が、旭川から沖縄までの14ヶ所、第Ⅳ期は帯広から高知まで7ヶ所で展開しました。第Ⅴ期は、東京、大阪をはじめ、松本、兵庫など9ヶ所、第6期は、旭川、東京、伊豆長岡、第Ⅶ期として札幌、相模、長野、岡山、名古屋、山梨の各都市で開講し、2008年からは、第Ⅷ期基礎コースを京田辺、香川、秋田、南総、浜松、沖縄、宇都宮、東京で開講。そして今、丹後で開講できることになり喜んでいます。

 その目的とするところは、昔話とは本当はどういうものなのか、ということをきちんと学んで、子どもたちのために、昔話絵本のよしあしを見分ける目と耳を養うことにあります。昔話には、口伝え文芸としての独特な語り口があるので、それをきちんと学んでほしいと思います。

 また、昔話は、その語り口に乗って、子どもが育つとはどういうことか、人間の生命はどうやって成立っているかという根本問題について大切なメッセージを発信しています。それも同時に学んで欲しいと思います。

 基礎コース終了後には、再話コース、研究会を開講しています。大学という名に恥じない充実した講義と講読、演習をしたいと思っていますので、3年間継続して勉強したいと思う方、どうぞご参加ください。

 

小澤俊夫氏 プロフィール

 

 1930年中国長春生まれ。口承文芸学者。小澤昔ばなし大学研究所所長・筑波大学名誉教授。

 東北薬科大学を経て、日本女子大学教授、ドイツ・マールブルク大学客員教授、筑波大学副学長、白百合女子大学教授を歴任。国際口承文芸学会副会長及び日本口承文芸学会会長も務めた。

 グリム童話の研究から出発し、マックス・リュティの口承文芸理論を日本に紹介。その後、日本の昔話の分析的研究を行い昔話の研究と語りの現場を結びつけることに努めている。

 

1999年、季刊誌「子どもと昔話」を創刊。

2007年には、ドイツのヴァルター・カーン財団からヨーロッパ・メルヒェン賞を受賞。

2009年7月から、丹後地方において「丹後昔ばなし大学」を開講予定。

指揮者の小澤征爾氏は実弟。

 

著書

 

『昔話からのメッセージ ろばの子』(小澤昔ばなし研究所) 

『昔話の語法』(福音館書店)

『昔話入門』(ぎょうせい)

『グリム童話の誕生』(朝日新聞社)

『昔話が語る子どもの姿』(古近社)

『昔話のコスモロジー』(講談社)

『日本の昔話 全5巻』(福音館書店)

『子どもとよむ日本の昔ばなし』(くもん出版)

『語るためのグリム童話 全7巻』(小峰書店)

など